こんにちは、ピースケです。
今日は、角界の暴力事件について考えていこうと思います。
「協会の将来に失望」
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記事によると、
・ 日本相撲協会は、付け人に暴力行為などを起こした十両・貴ノ富士(22=千賀ノ浦部屋)の現役引退を発表
・ 昨年春場所に続く2度目の暴行に対し、理事会で自主引退を促す決議がなされていた
・ 貴ノ富士は現役続行を熱望する会見を開き、スポーツ庁には相撲協会のガバナンス向上への適切な措置を求めて上申書を提出していた
…
貴ノ富士(貴公俊)、ある意味逸材です。ぶっ飛んでる感じ。
コントかと思うくらい最大級の逆切れですね、
「ちょっと何言ってるかわからない」と突っ込みが入るところです。
協会へ意見書
貴ノ富士が弁護士を通じて協会に意見書を提出しました。
その内容は、 主に弁護士の意見が掲載されており、近年相撲界で起きた不祥事を挙げ、再発防止策が効力を発揮していないことを主張した。付け人制度における教育的責任の所在、制度の妥当性にも言及していた。
貴ノ富士は引退を決意した心境について、
「今回の協会の対応を見て、協会の将来に失望しました。仮に今回の処分の不当性が公に認められたとしても、今の協会内、相撲部屋内に私が戻るところはないでしょう。相撲を愛する者として、相撲を続けたいという気持ちに変わりはありませんが、この間の協会とのやりとりに疲れ果てましたので、引退することを決意しました」
と記している。
要するに、
「自分が暴力事件を起こしたのは、協会側の再発防止策が不十分だからだ」
と言ってるわけです。協会のせいだと…
で、それが受け入れられないので「もう面倒くさいんで辞めます」という言い草です。
暴力事件の経緯
1度目(2018年3月場所 当時の親方:貴乃花親方 当時の四股名:貴公俊)
- 付き人に対し連絡ミスを理由として、取組後に支度部屋で暴行を加え、顔面打撲・口内裂傷などの負傷をさせた
- 貴乃花より謹慎を言い渡されて、途中休場
- 理事会により、この問題に関して1場所の出場停止処分となる
- 示談は成立していたが大阪府警浪速署が捜査し、厳しい処分を求めないという意見書付きで書類送検となる
- その後、大阪地検は起訴猶予処分としている
2018年10月貴乃花部屋消滅に伴い千賀ノ浦部屋へ移籍
今後暴力は振るわないと約束し、違反した場合は引退する旨の誓約書を親方に提出
2019年1月四股名を貴ノ富士に変更する
2度目(2019年5~8月 親方:千賀ノ浦親方)
- 5月から7月頃 若手力士4人に対し、言いつけられた仕事を忘れたりした際に「障害者」と呼んだり差別的発言を繰り返し、「ヒヨコ」「地鶏」などのあだ名で呼ぶなどした
- 8月 自分より先に風呂に入った付け人がきちんとあいさつしないことに立腹し、げんこつで1回殴打
- 9月 若手力士3人が部屋から脱走。千賀ノ浦親方は差別発言や殴打があったことなどを確認
振り返ってみると、1度目の事件での処分が軽すぎたことが2度目の事件を誘発したのではないかと思う。
示談が成立しているとはいえ、相手に怪我を負わせる傷害事件ですから。
わずか1年後に2度目の事件を起こしていることから、まったく反省していないといえますね。喉元過ぎれば~ってやつです。
「ヒヨコ」「地鶏」って貴ノ富士のことですね。
あと、千賀ノ浦親方の責任も大きいと思います。誓約書があるからと、安心していたのでしょうか。あまりきめ細かい対策はしていなかったようです。
まあ1度痛い目にあっているわけですから、心を入れ替えてくれるだろうと期待するのも分かりますがね。
個人的考察
暴力は角界の伝統みたいなところがあって、結局強いやつが偉いというのが根本にあります。
相撲自体が格闘技ですから、暴力とスポーツの線引きが難しいというのはよくわかります。
暴力をなくすためには、事件が起こるたびにきちんとした対処をすることにつきると思います。線引きが難しいといっても、当事者には認識があります。
違和感を感じたら、少し気を付けて対処しなくてはいけません。
あと、事件を起こした人に対する処分を明確にし、あいまい、うやむやにしないことです。多分相撲協会には無理ですね…
…
それにしても貴ノ富士、1度暴力事件を起こしておきながら、わずか1年で再び暴力事件を起こす。
それを、きちんと指導しない協会側のせいにする。百歩譲って、体制批判をするにしても自分の謝罪、反省をしたうえでなければ、さすがに誰にも伝わらないでしょう。
でもなかなか強靭なハートの持ち主なので、いずれ別の分野でやっていけるでしょう。