こんにちは、ピースケです。
今日は、「リクナビ」に是正勧告が出たという記事について考えていきます。
そして、内定辞退率とはなんなのでしょうか?
学生から同意を得ずに内定辞退率の予測を企業に販売
時事通信社の記事によると
・「リクナビ」は就職活動中の学生から同意を得ずに内定辞退率の予測を企業に販売した
・(同意を得ていないことは)個人情報保護法に違反する
・個人情報保護委員会は「リクナビ」を運営するリクルートキャリアに是正勧告した
ということです。
内定辞退率とは?
では、いったい「内定辞退率」とはなんなのでしょうか?
字面どおりにとらえると「就活中の学生が内定を辞退する確率」ということになりますが、
まだ就活中なのにどうやって計算するのだろうか?
「内定辞退率」 = (「内定数」 - 1) / 「内定数」
普通に考えると上記のようになりますかね?
例えば 10社内定してその内の1社に入社するとすれば
「内定辞退率」 = (10-1)/10 =90%
ですね!
でも、それが分かるのは就活が終わってからになりますから、
だから内定辞退率の「予測」になるわけです。あくまでも「予測」です。
では、どうやって予測するのでしょうか?
内定辞退率の予測方法
内定辞退率は、内定を辞退する確率を5段階で算出するもので、
ネットの閲覧履歴、アンケートへの回答内容、リアルな行動履歴のデータなどを組み合わせ、人工知能(AI)で評価するこによって算出しています。
「このような行動をする人は、このような傾向にある」というように結論付けられるようで、近年こういった予測の精度がAIによって向上しています。
すごいですね。
ここでちょっと考えてみると、「内定辞退率」とは、「内定を複数取りたい人」なのか「1社に絞って内定を取る人」なのか、
言い換えると「会社選びを内定後にゆっくり考える人」なのか「じっくり会社選びをしてからエントリーする人」なのか、
といった傾向を5段階で分けただけと言える。
どうなんでしょうか?まあ、参考にはなるのですかね。
個人情報保護法違反
記事によると、個人情報保護の観点から問題があるということなのですが、
内定辞退率というのは単なる予測に過ぎないともいえます。
ネットの閲覧履歴、アンケートへの回答内容、リアルな行動履歴のデータ など
が漏洩したなら、個人情報保護法違反と言えると思うのですが、個人情報から(ある意味勝手に)予測したものは、果たして個人情報といえるのでしょうか?
まあ今回の場合、個人情報保護法違反にあたると判断されているので答えは明らかなのでしょうが…
例えば、Aさん、男性、血液型O型、みずがめ座 という個人情報から
Aさんの仕事の特徴 → 頭の回転が早く仕事ができる
という予測をAIが導き出して、それを企業に渡したら個人情報保護法違反なのでしょうか?(笑)
「リクナビ」はどうすればよかったのか?
「マイナビ」も内定辞退率を予測するサービス「PRaiO」を販売している。
企業が保有する過去のエントリーシートをAIに学習させることにより、就職活動中の学生のエントリーシートを分析し、内定辞退率を予測するという方法です。
マイナビはサービス「 PRaiO 」を提供するのみであり、マイナビサイト内の就活生の情報は分析に使われるわけではありません。
よって、個人情報のやりとりはないわけです。
なるほど、上手ですね!
分析した「情報」を企業に渡すと「アウト」ですが、
分析する「ツール」を企業に渡すのは「セーフ」ということです。